最終更新日:2012年9月30日

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多くのメーカーが様々なエギを商品化しています。代表的なエギや特徴的なエギを紹介します。
なお、使用した実感は、管理人の場合、ロッドはオリムピックのヌーボーカラマレッティ8.6フィート、ラインはPE0.6号によるものです。どのエギも3.5号の印象です。ベースとなっている感覚(比較対象)はエギ王QLiveです。使用感はタックルによって異なりますし、管理人の個人的な印象であることをご承知ください。
飛距離、ダート、シャクリ、フォール等の印象について、随時更新していくつもりです。
なお、それぞれのエギの姿勢を比べることができるように、写真は、できるだけカンナが水平になるように掲載しています。

ヤマシタ:エギ王Qシリーズ等

◆エギ王Q
エギ王Qは“SIMPLE is Basic”をコンセプトに生まれたエギで、誰でも扱えるキビキビとしたアクション性能、バランスの安定感等を高い次元で実現していながら販売価格はメーカー品の中では比較的安いため、後から他社が様々なエギを販売する中でも根強い人気のあるエギです。
”Q”とは“QUAY” の頭文字で、“QUAY”とは埠頭、岸壁、波止場、桟橋等のことを指す意味で、エギングのメインステージである“陸っぱりの釣り場”全般を網羅する意味で名づけたそうです。
開発された時期は思いっきりシャクル、いわゆる「ビシバシエギング」全盛期でした。海中からエギが飛び出さないようにするため、アクション時にあまり上昇しない、言い換えればレンジキープに優れているエギです。

シャロータイプに「エギ王Q浅(せん)」、ディープタイプに「エギ王Q深(そく)」、蛍光タイプに「エギ王Q光宮(こうぐう)」があります。

◆エギ王QLive
エギ王QLiveの最大の特徴は、光を熱に変換するウォームジャケット(蓄熱布)により水温より微温(0.5〜1度程度)を持ち、イカに対してエサの体温でアピールするというものです。
ウォームジャケットを装着したエギやエサととノーマルの布を装着したエサやエギとで飼育テスト及びステイテスト等を行い、実証実験を試みた上で、ウォームジャケットには効果があると結論付けています。詳しくはホームページをご覧ください。
ウォームジャケットは絶対ではありません。遠方にいるイカを近くに寄せるのは微温ではなくアクションです。ウォームジャケットは”寄せ”のためのものではなく、イカが接近した時の”乗せ”に効果を持ちます。なお、蛍光のように事前に十分な光をあてる必要はなく、真っ暗なエギバッグの中から取り出した直後から微温を持ち始めるそうです。
このエギはウォームジャケットだけがウリではありません。アクション時に、エギ王Qよりも高く跳ね上がり、フォールの時間を確保できます。また、ダートはヒラ打ち気味です。空気抵抗を考慮したシンカーのため、キャスト時に姿勢が安定します。
従来のエギ王Qを使い込んだ方は、かえって使いにくいという評価も聞かれます。

シャロータイプの「エギ王QLive S」及びディープタイプの「エギ王QLive D」も販売されています。
従前の蛍光カラーは独立した分野ではなく、これらのエギの中に位置付けられています。

◆エギ王JP
エギ王JPは、急角度で高く跳ね上がり、急角度でフォールすることで、手前にあまり寄らないエギです。ダート性能は全くなく、縦方向の動きに特化したエギです。
”JP”とは”ジャンピング ポイント”の略です。まさに、ピンポイントで真価が発揮されるエギで、例えば砂地等何の変化のない場所にひとつだけあるシモリ周りや、藻場の切れ目等を狙うとき、通常のエギではすぐに通過してしまいますが、このエギだとあまり手前に寄らないので、同じ場所でアクションとフォールを繰り返し、しつこく、ネチネチと攻めることができます。
イカの活性を上げるには、ダートよりも小刻みな縦のシャクリの方が効果的という考え方もあり、このエギを使った多段シャクリが効果的と考えられます。

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エバーグリーン:エギ番長

◆エギ番長
日中エギングの開祖者の一人にしてスラックジャークの巨匠である重見典宏さんが開発したエギです。重見さんのスタイルであるスラックジャークに適したエギです。
特徴は、シンカーにステンレスをはさみ、底の感知能力が非常に高いことです。
▽使用感
ノーズが非常に薄く、軽い力でも簡単にキレのあるダートをするというPRどおり、ジャーク時に受ける抵抗は非常に軽く、非力な方でも簡単にダートさせられそうですし、1日中エギングをされる方でも疲労が蓄積しにくいと思います。ダート性能も良く、初速が速く、スッとブレーキがかかるため、「エギを瞬間的イカの視界から消しすことでスイッチを入れる」という意図を簡単に実現できます。ダート幅も大きかったです。

ダート時の跳ね上がりはクセがない、なだらかな跳ね上がりでした。連続してダートさせていると、ヒラを打つ動作もありました。オートマチックにいつもヒラを打つのではなく、意図的にヒラを打たせることが出来そうなのは玄人好みではないでしょうか。

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ハリミツ:墨族

◆墨族
あまり使い込んでいないのでいい加減なことは言えませんが、釣れるようです。上布も下地もカラーリングが豊富です。
作りが甘くなって、シンカー部分から上布がはがれるものが見られるようになったと、墨族を使っている友人が2010年秋に言っていました。
▽使用感
身をよじりながら幅広にダートします。ジャーク時に水から受ける抵抗は実験したエギの中で最も重たく感じました。なお、これは墨族が劣っていることを意味するものではありません。
潮受けが良いため流れのある場所を感知しやすいと言い換えることが可能です。また、適度なシャクリ疲れが好きな方にとっては短時間でも疲れることが可能なエギとも言えます。
管理人のロッドは柔らかいので、ロッド及び手首への負担を考えると、このエギは不向きだと思いました。非力な方にもお勧めできません。

ダートでは直線的に浮き上がるのではなく、上を向いて浮き上がります。このため海面付近で連続してダートさせると、頭を上にして飛び出すことがありました。エギ王QLiveが海面から飛び出す時は斜めの状態で飛び出すのとは対照的です。
ロケッティアもこのような浮き上がり方でしたが、ロケッティアはリーダーがカンナに絡まる頻度が高かったのに対して、墨族はあまり絡まりませんでした。

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フィッシュリーグ:ダートマックス

◆ダートマックス
通常、ラインアイはエギの前についていますが、このエギは上についています。また、プラスチックの仮面をかぶり、水の抵抗を少なくしています。これにより、全てのエギの中でトップクラスのダート性能を誇ります。残念ながら値段もトップクラスです。
管理人も使ったことがありますが、特に、ラインスラックを多く出したロングジャークで、墨族、アオリーQ、エギ王Q等と比較したところ、最も真横にダートしたのがダートマックスでした。
他社のエギよりも沈下速度が速く、ノーマルタイプでも他社製品のディープタイプに相当する沈下速度です。
欠点は、カンナが錆びやすかったことです。写真は、購入して1年経過した管理人のダートマックスです。釣行後は毎回水に漬けて潮抜きしていましたが、エギケースの中の塩分の影響なのか、乾燥が不十分だったためか分かりませんが、このように錆びが浮いています。他のエギはここまで錆びませんでした。他のサイトでも同様の意見を目にしました。ただし、管理にの場合、この1本だけの状況です。

◆フラッシュマックス
エギ王JP同様、縦方向への動きに特化したエギです。

カーボンフック(黒色です)は曲がりにくく、無理に力を加えると折れるようで、ロケッティアチューンは不可能です。

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林釣漁具製作所:餌木猿

◆餌木猿
大量生産の時代ですが、職人によるハンドメイドにこだわったエギです。工芸品のような綺麗なエギです。
ボディは国産の桐。木なので密度にムラがあり、ひとつひとつのエギごとに姿勢を調整するための鉛を打ってバランスを取っています。つまり、同じエギはひとつとしてありません。フリーフォールで45度の角度を保つように調整されていますが、このバランスの崩れやすさは、アクション時にプラスチック製品には生み出せないイレギュラーなダートを生みだし、イカにアピールします。「3回くらい大きくシャクって、あとはフリーフォールのみ。」というコピーにもうなずけます。ダートはあまりしないようなので、ダートが好きな方にはお勧めできません。

イレギュラーアクションについて、同社に問い合わせたところ、次のとおり回答をいただきました。
「シャクル時のラインスラックの量はキャスティングされる方により、ふり幅等の違いが有ると思われますので、本人様がアクションを行い易いスタンスで釣行して 頂ければよろしいかと思われます。スラッグを多めにとられる方がイレギュラーアクションを起こしやすいと言えますが、ひとつひとつ手作りですので餌木猿一匹一匹の個性を検証しながら釣行して頂くと、そのものだけがもつアクションを発見できると思われます。
イレギュラーアクションが1回目のシャクリの後に起きる事も有りますし、2回目のアクション後に起きる事もあります、イレギュラー自体不規則な動きなので、確定した動きと言うも のも言えませんが、餌木自体に掛かるアクション時の抵抗の加わり具合によって、通常のダートだったりもします。職人が一つ一つ手造りで機密性の違 いの有る桐に調整を繰り返し製品化しておりますので、同じカラーの物でもまったく違うイレギュラーアクションを起こす物も御座います。」

管理人は、シャクリ=ラインスラックを取ったアクションととらえていますが、餌木猿のイレギュラーアクションを生むためのシャクリは、このようにスラックジャークです。

イカがエギを抱いたときにプラスチック製品よりも違和感がないというのもウリで、アタリはあるけど乗らないときに、このエギの出番かもしれません。
餌木猿にはディープ、ノーマル、シャロー、スーパーシャロータイプがあります。他社のエギは自重を変えて沈下速度を変えているのに対して、餌木猿は全て自重が同じため、同じ飛距離で攻めることができます。これも職人の成せる技です。
下地テープが8色(虹、金、赤、緑、青、ホロ、銀、黒)があるのも大きな特徴です。

手作りなので仕方ないのですが、欠点は値段が高いことです。

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ダイワ:エメラルダス ミッドスクイッドシリーズ、餌木イカ名人シリーズ

ダイワのエギの特徴は2つあります。1つはラトルサウンド(振ると音が鳴る)のエギ。もう一つはディープチューンするためにアゴリグ方式を標準装備していることです。
◆エメラルダス ミッドスクイッド、餌木イカ名人

どちらも振ると音がなるエギです。数種類のタイプがあり音の大きさが異なります。同社のホームページではラトル音とフォールスピードのチャートが掲載されています。
写真はアワビシートを貼ったミッドスクイッドです。元々がハイアピールなエギで、管理人の場合は1本しか持参しないので、アワビシートを貼って超ハイアピール仕様にしています。
音の効果については賛否両論あります。管理人の経験上、効果がある場合もあれば、駄目な場合もありました。イカの活性によると思われます。管理人の場合、最初の1投で活性の高いイカにアピールするために使ったり、最後の1投で音に興味を示す個体を取りこぼさないように使うことが多いです。このエギばかり使っていると、イカがスレやすいという意見もあります。

音が鳴るエギは、株式会社ダイナミックスのsea cow boy シーカウボーイのほか、最近では安エギでもラトル入りが販売されていますが、あまり種類はありません。

▽使用感
ダート性能は劣りますが、それを補う音という武器があるので、それは気にしていません。

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ジンゴ:ロケッティア

◆ロケッティア
ロケットに由来した思われるネーミングはこのエギの特徴を正確に表現しています。このエギには、他のエギでは得られない、抜群の飛距離という大きな特徴があります。

エギのチューンでも紹介しているように、このエギのカンナは1本だけ真っすぐに後方に伸びています。ブースターと呼ばれるパーツをラインに通した後にエギを結び、キャストするときにブースターを、このカンナに通します。通常、エギをキャストするとカンナ側を前方にして飛んでいきますが、こうすることで頭を前にしてエギは飛んでいきます。エギの重心はシンカーがある頭側の方にありますので、この方が飛行姿勢が安定するため、飛距離が伸びます。着水時の衝撃でブースターは外れます。

▽使用感
キャストが決まった時は、これまで飛んだことがない沖までぶっ飛んで行き、投げるだけでも楽しくなりました。目測ですが、1〜2割増し程度飛んでいます。何故かブースターがラインの途中に引っかかった状態で戻ってくることがあり、ロッドティップにブースターが引っかかったり、引っかかったブースターを外そうとしてロッドを振ったらラインが絡まりました。

ダート性能ですが、墨族と同様、頭を上向きにして浮き上がります。
リーダーがカンナに絡まって戻ってくる割合は、ロケッティアが最も多かったです。
カラーリングとアイが、少し旧世代の感が否めないのも欠点と言えます。

このようなトラブルが起こる可能性はありますが、飛距離が欲しいときは大きな武器になります。管理人は、1本はロケッティアまたはロケッティア化したエギを持参しています。

なお、2011年春にシンカーの位置が動く新タイプが販売されましたが、上記は旧タイプについてです。

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カンジインターナショナル:クリックス プロスペック

◆クリックス プロスペック
”CRAZY ANGLER こぢこぢ”さんのこだわりが色濃く反映されたエギです。
こぢこぢさんは、エギを手前に寄せず、ネチネチと攻めることが可能なスラックジャークと、ラインにテンションをかけずエギの動きが自然なフリーフォールで釣ることを理想としています。

フリーフォールについては、エギの背後にいるイカにとって、カーブフォール(写真左)ではエギは点でしか見えませんが、フリーフォール(写真右)では線になるので捕食させやすいという考え方もされており、このためか、フォール角度は急です。
そして、最大の特徴とも言えるのが、イカにエギを抱く間を与えるための、アクション直後の放物線の形状です。

▽使用感
ダートの幅、初速ともに優れています。急速に減速するので、初速の速さが際立って感じられました。シャクリ抵抗も小さかったです。

最も特徴的で、他のエギには見られなかったのが、ダートから沈下に移る時の姿勢です。墨族やロケッティアのように上を向いて浮き上がりながらダートするのですが、頂点で、軸があるかのようにほとんど手前には移動せず回転して頭を下げ、比較的急な角度でフォールします。この時、イカにとってはエギが同じ場所で止まっているように見えて、捕食しやすいのかもしれません。頭を上向きにしてダートする割には、海面直下のダートでも海から飛び出ることは少なかったのですが、これは管理人の操作に合っていただけかもしれません。
独断ですが、このようにフリーフォールに特化した頂点での動作をするため、カーブフォールや水平移動を主体とするエギンガーにとっては、このエギは扱いにくいかもしれません。

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ハヤブサ:乱舞V3、乱舞エボリューション

◆乱舞エボリューション シャローモデル
管理人は、乱舞シリーズではエボリューション シャローモデルしか持っていませんので、この印象等を紹介します。
乱舞エボリューションの最大の特徴は、逆三角形のボディ形状です。ホームページでは「確実に水を捕らえる逆三角形ボディが生み出す横っ飛びアクション。ダートのキレが違います。深場では2段シャクリ、浅場では横へのダートアクションと使い分けて下さい。」とあります。

▽使用感
独特な逆三角形の形状から生み出されるダート性能を期待したのですが、初速は遅くダートの幅も狭く、期待外れでした。ラインスラックをたくさん出してのジャークでも、あまり動きません。エギ王QLiveSと比較してもダート性能は劣っているように感じました。
また、こんな形状なので、縦への動きは相当劣ると思います。
ナチュラムで300円未満になっていたり、早々にV3が開発された背景を実感しました。
もともと、春の藻場地獄攻略用に、安エギの代替として激安で購入したので、仕方ないといったところです。
このエギは、下地が青、緑、紫もあります。豊富なカラーリングでローテーションを組み立てたい場合には、大安売りの時に購入するのも一つの手です。
値段が安いので藻場を遠慮なく攻めることができたためか、春イカの実績はあります。エギがあまり動かず、かつ浮き上がらないので、ネチネチとボトム付近を攻めることができます。

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バークレイ:エギ薫

このエギの最大のウリは「味」と「におい」でイカを誘って釣るというものです。
ヤリイカには効果があるという意見を聞いたことがありますが、アオリイカについては…リンク先をご覧ください。
ただし、このエギで爆釣している方もいます。使い手の技術によっては相当釣れるエギになるようですが、裏を返せば初心者向きではないエギということです。

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