エギのチューン
状況に適した使い方をしたり、特殊な使い方をするために、エギをチューンする場合があります。
ここでは、チューンの種類と方法について説明します。
なお、エギはメーカーがベストの状態にして売っています。チューンによりベストのバランスが崩れ、釣れないエギになるおそれもありますので、チューンは自己責任で行ってください。
シャローチューン
◆目的
浅い場所でエギングをするときにフォール時間を確保するために沈下速度を遅くするチューンです。
◆方法
シンカーにドリルで穴を開けます。
開けすぎると海面で浮かんでしまうので注意してください。真水ではなく、海水に沈めながら沈下速度を確認してください。写真のエギは少し開けすぎです。
ヤスリでシンカーを削ったり、切り取る方法もあります。
穴を開けたり削る位置によっての前後のバランスによって沈下角度が変わります。沈下角度は各メーカーがこだわっているところです。沈下角度が変わった結果、そのエギの性能が落ちる場合もあるので、できればシャロー用のエギを購入した方が無難です。
なお、管理人は「超ドシャローチューン」と勝手に呼んでいますが、ほとんど沈まないほどシンカーに穴を開けて、水深1m未満の場所や藻だらけの場所で使うこともあります。
ディープチューン
◆目的
深い場所でエギングをする場合や潮の流れが速いため通常の重さのエギでは流されてしまう場合等でエギを重たくするチューンです。
◆方法
専用のディープシンカーが売られているエギもありますが、糸オモリをエギに巻く方法が一般的です。糸オモリを使った場合は巻き足したり、切ったりなどの量の調整が容易です。しかし、逆にそれはバランスを崩しやすいため左右のバランスが崩れないように注意する必要があります。前後のバランスも極端に悪くなると、イカの乗りが悪くなると思われます。
写真のようなヘッドシンカーも販売されています。小型のナス型オモリをつける方法もあります。
両面テープがついた板オモリを張る方法もあります。板オモリはエギに均等に重さを加えることができるためバランスが崩れにくいと思われます。
シャローチューン同様、ディープモデルのエギを購入した方が無難です。
藻場用チューン
◆目的
藻場でエギングをするときにエギが藻にからまりにくくするためのチューンです。底をズル引くときにも有効です。
◆方法
カンナの下半分を内側に折り曲げ、下側のカンナが藻に刺さらないようにします。写真は、丸みを残して曲げていますが、カンナの根本から真っすぐ曲げる方法もあります。
カンナを切り落とす方法もありますが、前後の重量バランスが変わりエギの沈下角度が変わるので、切り落とすのはお勧めできません。
ただし、イカがエギの下側から抱いてくる場合もありますが針がかりしませんのでイカが乗る機会を失う場合もあります。エギをロストする恐れと比較して、藻場用チューンをするか、またはどの程度カンナを折り曲げるかを検討してください。
ロケッティア化チューン
◆目的
ロケッティアという抜群の飛距離を誇る特殊なエギがあります。エギをキャストしたら、通常、カンナ側を前に飛んでいきますが、重心であるシンカーが後方にあるため飛行中の姿勢がブレやすく、ブレると空気抵抗が増えるため飛距離が伸びません。(写真上)
そのため、シンカーの形状を工夫して空気抵抗を抑えたり、整流効果があるようなシンカーを採用しているエギもあります。
ロケッティアは、付属のパーツをセットしてシンカーを前にして飛ぶようにキャストできます。これにより、重心が前方にあるため飛行姿勢が安定し、空気抵抗を受けにくくなるため飛距離が伸びます。特に、空気抵抗を受けやすい向かい風ではノーマルのエギと比較して飛距離に差が生じるようです。
この飛び方ができるようにチューンするのがロケッティア化です。
◆方法
後ろ側のカンナの最上部の1本を後向けに真っすぐ伸ばします。カンナの種類によっては曲がらずに折れることもあるので、注意してください。黒色のカンナは曲がらずに折れるようです。また、安エギのカンナも折れる場合があります。
次に、リーダーにシモリ玉を通してエギを結束します。スナップを付けても構いません。
リーダーをエギの背中に通して、シモリ玉を伸ばしたカンナに刺しこみます。この状態で投げるとエギは頭部(シンカー)を前にして飛ぶので、重心が安定します。
エギが着水したショックでシモリ玉が外れます。外れない場合、真っすぐに伸ばしたカンナの曲がり具合を確認してください。カンナがぐにゃぐにゃに曲がっていたり、真っすぐでも深い角度で曲げすぎていたら外れにくいため、角度を調節してください。
なお、上記のシャローチューンとセットでチューンすると、カンナにリーダーが非常にからまりやすくなるので注意してください。
その他のチューン
アワビシートを貼る方法及びディープチューンする方法がありますが、「
その他の道具」で紹介しています。
このページのトップへ戻る