最終更新日:2011年2月22日

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エギのパーツと名称

エギのパーツと名称について説明します。
◆ラインアイ
スナップをセットする場所です。リーダーを直結することもあります。最近はほとんどみかけなくなりましたが、ヒモのラインアイや、ぐらぐらするラインアイはアクション時の力を逃すため、シャクリやダートの切れが損なわれます。

◆羽根

エギの沈下姿勢を安定させたり、ジャークの時にエギをピタッと止める役割があります。
また、イカにはラインや羽根が見えているようで、ラインに引っかかることは絶対にありません。同様に、羽根を抱くことはなく、これによりカンナを抱くように仕向けているとも言えます。
最近は羽根のないタイプのエギも商品化されています。

◆カンナ
カエシはありません。イカは魚とは異なり、突っ込んできたり左右に逃げたりはしません。沖に向かって引っ張るだけなので、ラインテンションをかけていればバラすことはありません。

◆アイ(目)
アピールを高めるという考え方もあり、こだわりがある会社もあるようです。昔のエギはボディに内臓されていませんでしたが、水の抵抗となりダートの切れを損なうという理由で、多くのエギではボディに内臓されるようになりました。

◆シンカー
エギの沈下速度やフォール時の前傾姿勢に影響する、非常に大切なパーツです。
また、ダート性能を向上させるために水中での抵抗を考慮した形状としたり、飛距離を伸ばすために空気抵抗を考慮した形状のものもあります。
糸おもりを巻くためにシンカーに穴が開いているものや、簡単にシャローチューンするためにカットの目安が分かるものもあります。
素材にステンレスを採用して感度着底を分かりやすく各社が工夫を凝らしています。

◆ボディ
材質は、プラスチックボディで、中身が空洞になっているものが一般的です。この上に下地(金、銀、虹、赤等)を巻いて、上布を巻きます。
エギマル、エギエスツー等、硬質発泡素材のエギもあり、感度に優れています。
餌木猿のように、職人が桐を削って作るエギもあります。
形状はエギの動作に大きく影響します。
左は乱舞エボリューション。正面から見ると逆三角形の特徴的なフォルムは、シャクリ時の浮き上がりを抑え、一定の層を攻めやすくなります。デメリットは縦に跳ね上げにくいことです。
左から3番目はエギ王JP。縦の動きに特化したエギです。シンカーが長く、頭が上がりやすいようです。
一般的にはノーズ(先端)が細いエギはジャークした時にダートしやすくなります。
しかしながら、右端のアオラ帝皇は太っちょのくせに結構ダートする曲者です。

エギの種類

◆大きさ(長さ)
昔は「寸」で表していましたが、今は「号」で表すことが多いようです。寸も号もおよそ3.03cmです。メーカーが販売している標準的なサイズは2.0号、2.5号、3.0号、3.5号ですが、1.8号のような極小や、4.0号以上の大きなエギもあります。
小さなイカは大きなエギを怖がるので小さなエギで、大きなイカは効率よく捕食するために大きなエギで釣るのが基本的な考え方です。ただし、2.5号以下のエギを使うと、とても小さなイカまで釣れるので、乱獲には注意してください。選定の目安となる標準的な大きさは、秋が3.0号〜3.5号、春は3.5号〜4.0号です。
一方、上達のためには年中同じ道具、同じサイズで通して、基本的な感度やエギの操作を身につけるべきであり、年中3.5号を使うという考え方もあります。

◆沈下速度

通常の沈下速度よりも遅く沈むものをシャロータイプ、速く沈むものをディープタイプと言います。シンカーの重さを変えてタイプを変えるものが一般的ですが、餌木猿のようにエギの自重は変えずに沈下速度を変えるエギもあります。
次の表は、エギ王Qシリーズの沈下速度を比較したものです。
 大きさ エギ王Q(ノーマル) エギ王Q浅(シャロー)  エギ王Q速(ディープ) 
3.0号 約3.0〜3.5秒/m
(15g) 
約5.5〜6.0秒/m
(14g) 
約2.2〜2.7秒/m
(17g) 
3.5号 約3.0〜3.5秒/m
(20g) 
約5.5〜6.0秒/m
(19g) 
約1.8〜2.2秒/m
(22g) 
エギの沈下速度が遅い方がイカは抱きやすいのですが、逆に、沈下速度が速い方が反応が良い場合もあります。
深い場所や潮の流れが速い場所ではディープタイプの方が狙った層まで速やかにエギを送り込めます。浅い場所ではシャロータイプの方がフォール時間が長く取れ、イカを誘う時間が長く取れます。また、根掛りしにくくなります。
なお、自重が変われば結果的に飛距離にも影響します。

◆下地

既に説明したとおり、エギは下地の上に上布を巻いています。下地は金属的な輝きを放つものを採用しています。キラキラ光らせて目立たせ、イカに発見してもらうためだと思います。
下地の色及び効果は(株)ヤマリア様からいただいた見解です(2011年2月15現在)。






▽金テープ:アピール力が強い為、濁り潮やローライト時など、光量の少ない場面で効果を発揮。
▽虹テープ:様々な色が入り混じっている為、オールラウンドに使える守備範囲の広いカラー。
▽赤テープ:シルエットをくっきりと出して存在感をアピールするカラー。夜間に好実績。
▽ホロテープ:魚に近い輝き具合と乱反射効果で、ベイトフィッシュが多いときに活躍。
▽銀テープ:強いフラッシング効果により、澄潮や光量の多い場面(晴れの日など)で効果を発揮。
▽クリアボディ:ナチュラルアピールで特にスレイカに効果的であり、違和感無く抱かせることが出来る。
▽夜光ボディ:ボディ自体の発光効果によりフラッシングとは違ったアピールが可能、夜間や濁り潮時に好実績。
▽紫テープ:比較的シチュエーションを選ばず使える万能カラーで、昼夜問わず、エギのシルエットをしっかりと出したい時におすすめ。
▽ピンクテープ:赤テープと金テープの中間的な位置づけで澄潮〜笹濁りの状況や、やや低活性のイカに効果的。
▽オレンジテープ:同様の中間的位置づけ。こちらは光量の少ないマヅメ時の水色に溶け込み、やや活性の高いイカに対して威力が高い。

なお、「オーソドックスですが爆発もしないタイプと、大当たりも大外れもあるタイプ等の分け方もあるか」という質問に対しては、オーソドックスですが爆発もしないタイプというのは特にないように思える。どのカラーも状況によって特に効果が高い状況がある。しかし、当たり外れが大きいカラーをあえて言うとするならばクリアボディカラー。というのもクリアボディはシルエットが消えやすくアピールが必要な状況では非常に弱いが、上記のような状況にはまった時の爆発力は素晴らしい。と回答をいただいています。
(以上、(株)ヤマリア様の見解です)

また、ケイムラをボディに含ませたものもあります。

続いて、(株)林釣漁具製作所様の餌木猿のカタログより同社の承諾を得て転載します。
▽金テープ:万能テープ。いつの時でも有効。いわば「パイロットテープ」です。
▽ホロテープ:朝夕のマズメ時には抜群。かなりの視認性があり、半径30mを見る事の出来るイカにアピールし、満月の時にも有効。
▽赤テープ:夜の定番テープ。漁師が「これでないと釣れない」と迄言い切る。濁り潮にも有効。
▽マーブル:日中の定番テープ。近年、マーブルの代わりにホログラムシートを使っている物が多くなっているが、マーブルの方が陰影がはっきり出てアピール力は上。
▽銀:爆発力は抜群。天候昼夜問わず釣れ、当たれば爆釣間違いないので、どんな場所でも一度は通したい。
▽青・緑:澄み潮の定番で一番深い所まで見分けができ、人力も識別できる色なのでディープゾーンではかなり有効。
▽黒:スーパーサブ的なテープ。他のテープで釣れない時に爆釣ということがよくある。反面、他のテープで良く釣れているのにこのテープだけ何も釣れないということもある。


このように上布及び下地の効果及び選択基準は、各メーカーや個人の研究結果や経験によって異なる場合があります。
上布と同様、色が乱立してローテーションに迷う時代になりそうです。

◆上布
上布は様々なカラーリングでイカにアピールするだけではなく、イカがエギを抱いた時に違和感を与えず長時間エギを抱き続けることも目的としており、各社が素材や色、カラーパターンを厳選しています。上布の素材によって、結構、抱く時間に差があるようです。
ピンクやオレンジ等、派手な色の方がエギを見つけやすく、サイトフィッシングに適しています。

写真のように上布がないエギもあります。水の抵抗が少なくなるためアクションに切れは出ますが、上記のとおりイカがエギを抱く時間が少なくなり、すぐに離す危険が高くなるようです。

写真、カタログの転載、引用等は(株)ヤマリア様及び(株)林釣漁具製作所様の承諾を得ています。

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