最終更新日:2011年5月29日

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エギの姿勢の比較実験

エギの姿勢を比較したい」での失敗を踏まえ、海水での実験の機会を狙っていた管理人。台風接近のため釣りに行けない休日に計画を実行しました。

◆実験計画
ポリタンクで海水を採取し、翌日、水槽に移しました。ラインはフロロ2.5号。スナップを付けました。

エギの角度が分かるよう、45°(太い黒線)、50°及び40°(いずれも細い線)を印刷した紙を背面に用意しました。
なお、エギは全て3.5号です。

デジカメのビデオ機能で撮影しました。カメラは三脚で固定しました。

最初に、エギを水面で離してフリーフォールを確認し、次にボトムステイ。最後に中層でのステイでの角度を確認しました。
角度は、ボディ形状による背中のラインの角度(黄色)とカンナのラインの角度(赤)がありますが、カンナの角度としています。これは、イカがエギの背後から追うものとして、背中の角度ではなく、尻からカンナにかけてのラインの影響が大きいものと考えたためです。
※カンナではなく、背中から尻にかけてのボディ形状の角度(水色)が妥当と考え直しましたが、修正作業が大変なので、このまま掲載します。

フリーフォールの角度の判定は着底スレスレでの角度とします。水面で手を離した時の角度はほぼ水平ですが、底付近ではエギ本来の沈下角度になっていると思われるためです。実際に、底付近で、エギの姿勢が変化中のものはなく、本来の姿勢を確認できたと考えています。

なお、真横からの角度での撮影ではなく、少し角度がついており、厳密な測定は出来ていませんのでご承知ください。画像ではフリーフォールは「FF」と省略しています。

実験結果

◆エギ王Qシリーズ
エギ王Qシリーズの各種を比較します。
▽エギ王Q Live(上)、同シャロー(中)、同ディープ(下)
今回の実験中、明らかに尻下がりになったエギは、この、エギ王QLive Dのみです。尻下がりのエギはあまりよくないと聞いていますが、ディープタイプの中層ステイの尻下がりはどうでしょう。 あまり影響がない範囲なのか、駄目なのか。これで棒引きしたら、一層、尻下がりになると思います。
実験したディープタイプはLive Dのみなのですが、他社のディープタイプも気になります。

▽エギ王JP(上)、エギ王Q(中)、エギ王Q浅(下)
「エギ王JPは角度があるためボトムでも引っかかりにくい」という意見を聞いたことを確認することができました。
シャロータイプは藻場などで使うことが多いのですが、ステイの角度が浅いため、藻面などで藻を拾いやすそうです(この角度差がどの程度影響があるのか分かりませんが)。
 
◆アオラ帝皇
海では、浅い角度で姿勢で沈むように見えるこのエギですが、実際は角度をつけて沈下しています。見た目と実際が異なり、ちょっとした驚きでした。
中層でのステイでは尻上がりです。

◆餌木猿(上)、同スーパーシャロー
餌木猿は、ノーマルタイプもシャロータイプも同じ角度、45°でのフリーフォールをPRしているエギです。
ノーマルのフリーフォールでの沈下角度は、エギの背中が湾曲しているので60°くらいありそうですが、カンナの角度は46°です。ノーマルタイプもシャロータイプもフリーフォールの角度はほとんど変わらず、この点はエギ王Qシリーズとは異なります。流石、フリーフォールでの沈下姿勢をウリにしているエギです。
中層でのステイではかなり尻上がりです。これまで、エギ王Qシリーズでの角度に慣れており、この角度でステイするエギは初めてでしたので、目から鱗が落ちました。
この角度で止めることはイカにとってどうなのでしょうか。抱きやすいのか、抱きにくいのか気になります。

◆エギマル(写真)、同シャロー(写真なし)
エギマルはフリーフォールとステイの角度の差が大きいエギでした。ボトムでのふらつきが少なく、着底して動かしても動作がピタっと止まりました。これは、シンカーの底が平らな形状で、接地面積が大きいためと思われます。一方、薄型のシンカーのエギでは、底でふらつきました。
衝撃的だったのは、エギマルシャロー。15グラムのこのエギは、水面で浮かんだまま、沈みませんでした。実際に海で使ったときは、かなりゆっくりと沈んでいったのですが…。再度、海で確認してみます。

◆ダートマックス
このエギも衝撃的した。
3.5号の沈下速度が2.7秒/mという、他のエギのディープタイプに匹敵、あるいはそれ以上の速さなので、急角度で沈下すると思っていたら、フリーフォールでは理想的な45°での沈下です。ボトムステイでも中層でのステイでも40°というのも驚きです。

◆クリックス プロスペック
コジコジさんはフリーフォール&スラックジャークで、あまりエギを動かさずネチネチ釣るというスタイルなので、フリーフォールでの急角度は予想できました。

◆エギ番長
コジコジさんの師匠である重見さんのエギ。スラックジャーク&フリーフォールの本家本元です。クリックスと似た角度です。

◆墨族
墨族はエギ番長によく似た角度ですが、ボトムでの角度は浅目です。

◆追加予定のエギ
エメラルダスヌード、ロケッティア、乱舞エボリューションシャローも撮影済みです。今後、追加予定です。

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考察

◆求める姿勢は
エギによって姿勢が相当異なることが分かりました。
ですが、そもそも、各メーカーがベストだと考えるエギの角度は何度なのでしょうか。
そして、アクション性能、飛距離性能、トラブル防止等、様々な要素をエギに盛り込む中で、フォール性能はどの程度の優先順位で、どの程度実現できているのでしょうか。
なお、冒頭にも述べましたが、上記の角度はカンナの角度としています。本来、背中から尻にかけてのボディの角度が適切と思われますので、上記の角度は参考程度としてください。

◆姿勢の使い分けについて
エギ王JPやディープタイプなど特殊なエギを除き、40〜50°で沈下しています。フリーフォールでの使い分けは特に必要なさそうです。
水平〜30°程度の浅い角度でイカを誘いたい場合、餌木猿やダートマックスのように中層でのステイでも角度があるエギは、相当速く引っ張らなければ水平に近い角度にならないことが予想されます。そもそも、浅い角度での操作を想定していないエギかもしれません。浅い角度で誘いたい場合には、これらのエギは使わない方が良さそうです。

◆釣果につなげるために
このような、角度や操作の違いが分かることが釣果につながれば良いのですが…。様々な視点をお持ちの方には、釣果につながる切り口やヒントがあるのかもしれませんが、管理人はその域に達していません。
そのようなものがあれば、メール等で教えていただければ喜びます。

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