最終更新日:2011年2月15日

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乗せるまでのストーリー

これまで、アクションのバリエーションとフォールのコンビネーションを説明しましたが、これらのアクションを海中の様子を想像しながら、ストーリーを組み立てて行う場合と、ただアクションを行うのでは満足度が変わります。
同じ一杯でも、偶然釣れた一杯よりもアタリを取って釣った一杯の方が満足度が高いように、アクションとフォールをしていたら釣れた一杯よりも、ストーリーに沿ってアクションとフォールを組み立てて狙いどおりに釣った一杯の方が満足度が高いと思います。ストーリーとアタリがシンクロした珠玉の一杯は麻薬のようなものです。もっとも、海の中でストーリーどおりにイカが動いたか、本当のところは分からないのですが。
ここでは、乗せるまでのストーリーについて説明します。

ストーリー

◆ストーリーとは
管理人は、ストーリーとは、釣り場に着いてからイカを釣るまでの過程に関する構成力、想像力または妄想のことだと考えています。釣果を上げるだけではなく、エギングの楽しみを増やす要素と言えます。
ただし、構成力、想像力、妄想には大きな違いがあります。
▽構成力:豊富な知識と経験を背景として理論的に釣り方を組み立てる力。
▽想像力:与えられた情報から海中やイカの状態を推測する力。
▽妄想:根拠がない想像。または実際にはあり得ないことも想像している状態。イカではなくエギンガーの活性が高い時やロングステイ中は、「イカがエギを見ている、近づいて来た、触ろうとして、あと少しっ」など妄想に支配されることが多い。

ストーリーの例

◆シモリで
シモリが見えたとします。そこにはイカがいるはず。シモリ付近にエギを送り込んだ時に、イカがエギに気付き、興味を持った状態にしておきたい。
そのために、シモリより沖でアクションとフォールを数度繰り返し、アクション後のフォールでシモリにエサが逃げ込むようにフォールさせてステイ。安心したエサを模したエギをイカが襲って・・・というストーリーが考えられます。
構成力がなければ、いきなりシモリを直撃する愚を犯すこともあります。それで釣れれば良いのですが、ストーリーを立てた方が、最初の数度のアクションの間で期待が高まり、勝負のフォールで集中力が高まり、それが決まったら爽快です。

◆シャローの藻場で
藻の中には子イカが身を潜めています。藻場でイカを乗せようとしてもフォールの時間があまり取れず、無理をしたら藻にエギが引っかかってイカを警戒させてしまいます。
そこで、藻の上ではハイピッチショートジャークで目立たせて、藻と藻の間でフォール。砂地の底でエサをついばむ魚を演出していると、藻からイカが飛び出して来て・・・というストーリーを組み立てて、藻を過ぎた頃から集中力アップという釣り方もあります。

◆アクションストーリー
地形が分からない場所でも見せて、追わせて、焦らして、抱かせるというストーリーを組み立てることができます。
例えば、着底後の2段シャクリで大きくアピールしてフリーフォール。着底後、ジャークの連続後にフリーフォールして着底。ここでは、沈下速度が速いフリーフォールを繰り返し、抱かせずに焦らすことを狙います。最後にハイピッチショートジャークでエギを浮かせ、水平移動で抱かせるというストーリーです。
最初から水平移動をしたら、活性が上がっていないのでエギを見るけど抱かないかもしれません。

◆ストーリーの破綻
もっとも、活性が高い時は最初のフォールでイカがエギを抱いて、ストーリーは第一幕で終わることもあります。それどころか、キャストして着底までの間にエギを抱くやる気に満ち溢れた個体もおり、有り難いというより、人の楽しみを奪う迷惑なイカです。
しかし、ストーリーどおりに、乗せるためのフォールでグイッとアタリがあった時には、「この筋書きは間違っていなかった」と満足感に浸ることができます。

以上、簡単な例を示しましたが、釣り場の数だけストーリーを組み立てることができます。時には何も考えずに暴力的なシャクリとジャークの釣り方もスッキリしますが、ストーリーを組み立てて釣られてはいかがでしょうか。
要するに、考えて、意図を持ってエギングをすると、釣れなかったときの振り返りが多くなり、上達が速いのではということです。

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