アクション(応用編)
見せて、寄せて、乗せる流れのうち、アクションで「見せ」て「寄せ」ます。エギングの基本のアクションでは基本的な動作を説明しましたが、ここでは、その応用について説明します。
なお、全てが効果的とは限りません。
応用アクション
◆ヒラ打ち
ラインスラックを出してコンパクトで初速のある連続ジャークしたり、十分にラインスラックを出して強く大きなジャークをすることでエギのバランスを崩し、身をよじって腹部をチラッと見せながら身をよじるようにダートさせます。
管理人のイメージとしては、海中泳ぐ小魚が身をよじり、太陽光に銀の鱗を反射させてキラッと一瞬光るというものです。
難しいロッド操作をしなくても、エギの性能に頼れば、普通にジャークさせると大きくヒラを打つエギもあります。
エギ王QLive(写真上)はシンカーの付け根が薄く、下部が太い特殊な形状のためヒラ打ちしやすく、
アオラ帝皇(写真下)もボディが太くシンカーが薄い弾丸のような形状のため、ヒラ打ちしやすいエギです。これらのエギはヒラを打たさないことが難しいので、ヒラ打ちを抑えたいときには他のエギを使う必要があります。
(ヒラ打ちをさせない方が良いという状況があるかどうかは分かりません。)
◆高速巻き
エギを回収するときに高速でリールを巻く場合もあります。短時間高速で巻く場合もあれば一気に足元付近まで巻くこともあります。途中でストップし、再び高速で巻くなどのバリエーションもあります。
管理人は以前、エギに藻がからんだ感触があったので回収するために高速巻きをしていたら小魚が海面からジャンプしたので「エギに驚いたか」と思ったままエギを回収したら、後ろから推定2キロアップのイカが猛烈な勢いで追いかけてきたことがあります。それまで、その場所は幾度も攻めていて反応がなかったのにです。投げ直して、普通にアクションしたらサヨナラされました。
いつも有効とは限りませんし、メーンで使うアクションではないと思いますが、変化になりますし、それに反応するイカ、それにしか反応しないイカもいるように思います。
◆3回シャクリ
1回シャクリの3連続です。高さを稼ぎ、周囲のイカに強烈にアピールします。
シャクった後にロッドを下げながら素早くラインスラックを回収し、2回目、3回目とシャクリます。シャクった後にロッドを下げるとき、半月を描くようにロッドを操作してラインにテンションをかけることで、スラックが空中で遊ばないようにするとラインがからみにくくなりますし、ラインにテンションがかかった状態でラインを巻くため、キャストでのライントラブルを予防できます。
3回のシャクリの各回の強弱を変えるバリエーションもあります。
◆多段シャクリ
2段シャクリは、パ・パーンとシャクり、一気に跳ね上げさせるのですが、パ・パ・パ・パ・パと小刻みにシャクり、小刻みにエギを跳ね上げる方法もあります。この操作は特に、ダート系のエギよりも、エギ王JPやフラッシュマックスのような縦の動きに特化したエギが、より効果的です。
ジャークの場合は@ロッドを振る、Aロッドを戻すの繰り返しですが、多段シャクリは@ロッドを振って一瞬止めるの繰り返しなので、高速で跳ね上げることができます。
もちろん、低速ですることもできますし、各回の強弱や速度を変えるバリエーションも考えられます。
◆ノジング
ロッドを振って一瞬だけテンションをかけて即座にゆるめることを繰り返し、エギをその場で動かさず、頭だけを振る動作です。テンションのかけ方が強いとスラックジャークになります。
秋に使うことはほとんどありませんが、春の、スローテンポな釣りの中では、ボトムステイ中のエギをノジングで少しだけ目立たせるという使い方があります。
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ロッドを振る向き
アクションでは、どの方向にロッドを振っていますか?上下、斜め、横、あるいは上下のアクションでも下に振ったときに力を加える振り方。
これらは、状況によって意図的に使い分けをする場合もあります。
◆普段の操作
何も考えなくても良い状況では、やりやすい方法で良いと思います。実際に見て比べると分かりますが、上下、斜め、横のロッドアクションによるエギの動きの違いを感じることは、ほとんどありません。
管理人はベストタイプのライフジャケットを装着しているため、肩と腕の動きが制限されます。シャクリは真上にロッドを操作していますが、ジャークでは通常、斜めに振っています。
なお、下方向にロッドを振る操作は、管理人の場合、力を加えにくく動作が弱くなります。このように難易度が高く、かつ、足場が低く障害物がある場所で行うとロッドをぶつけて破損する恐れがありますので、管理人はロッドを下に振ることはありません。
◆使い分け @エギが海面付近にある
エギが海面付近にあるのに上へロッドを振るとエギが海面から飛び出します。エギが近くにある時にこれをすると、飛び出したエギがぶつかって怪我をする危険もあるため、上方向に力を加えるロッドアクションは控えます。
このため、斜め、横あるいは下方向にロッドを振るようにします。
もちろん、操作が上達すると、エギが海面から飛び出すことがないような上方向への操作も可能です。
◆使い分け A風でラインが弧を描いて海面に張りついている
横風の中でキャストすると、ライン処理をしても、弧を描いてラインが海面に張りつく場合があります。このような時に縦方向にロッドを振ると、アクションの都度、宙に浮いたラインが風にあおられてしまいます。
このような事態への対処としてロッドを横に振る場合があります。
水は、普段は柔らかいのですが、瞬間的に強い力をかけると硬くなるという性質があります。要するに、水の抵抗を利用します。
横方向に強くロッドを振って瞬間的に力をかけると、弧が崩れることなくエギまで力が加わります。そのままエギを操作すると、1回のキャストで広範囲に探ることが可能となります。水の性質に頼った操作ですので、できるだけロッドティップを海面に近付ける必要があります。
ロッドを振る強さ
◆沖や深場では
エギが沖にある場合、ラインが張っているようでもラインスラックがあります。また、ラインは水の抵抗を受けます。さらに、水深が深い場所ではエギも高い水圧を受けています。
このため、エギが沖や深場にある時に小さく弱いアクションをしても、エギにあまり力が伝わらず、ほとんど動いていないかもしれません(サイトフィッシングでは確認できないので、科学的に考えた推定の話です)。
エギが沖や深場にある時は、シャクリ(エギを直接引っ張る)や、腕全体を使っての大きく強いジャーク等、エギに力を加えやすいアクションを選択すべきです。
または、大きなアクションを連続し、1回目はラインスラックを取り、2回目に大きくエギを動かすくらいの気持ちでも構いません。
一方、エギが手前や浅場にある時には手首を返す程度のアクションでも動いていることをサイトフィッシングで確認することができます。
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