最終更新日:2011年2月1日

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サイトフィッシング

エギが見えない状況(ブラインド)での釣りに対して、見える状況での釣りを「サイトフィッシング」といいます。サイトフィッシングの面白さは何と言ってもエギを追尾するイカと直接駆け引きが出来ることです。また、ポイントを見ながら攻めることができます。日中エギングが爆発的にブームになった一因は、サイトフィッシングの面白さにあります。
ここでは、サイトフィッシングについて説明します。

サイトフィッシングの手順とコツ

◆エギが見えたら
幾度かシャクリ、フォールをしていると、エギが見える距離まで近づきます。その時、エギの後ろにイカがいないか注視してください。ついてきていれば、サイトフィッシングの始まりです。または、エギを近くまで回収したとき、足元でステイさせることができる状況なら、10秒程度ステイさせてください。どこからともなくイカが現れる場合もあり、サイトフィッシングの始まりです。
あるいは、エギを投げる前にイカを発見したら、イカを直撃せず、少し沖に投げてサイトフィッシングを初めてください。

◆イカが興味を示すアクションを探す
サイトフィッシングでは、イカが接近するアクションを探します。イカが距離を詰めなかったり、イカが遠のくアクションはハズレです。
コツは、動かす時はしっかり動かして、止める時はピタッと止めることです。ブラインド同様、フォールは安定したフォールとしてください。
例えば、イカが見えたら2、3回シャクってフリーフォールさせる。距離を詰めないようなら今度はシャクった後に。水平移動。駄目ならそこからテンションを抜いてフリーフォールさせた後にボトムにステイさせる。(水深によってはエギが見えなくなります。)そこから一気に表層まで連続してシャクリ上げて足元でピタリと止める。これでも駄目なら、少し沈めて中層で止める…。など、様々なアクションとフォールを試します。

◆エギを交換してみたり
それでも釣れないなら、エギの大きさを小さくして、より弱く、より沈下速度が遅く、イカにとって捕まえやすいエサを模したりします。逆にディープタイプのエギにして沈下速度を速くすることも考えられます。またはエギの色を変える…等々の選択肢があります。

イカにエギを見せすぎると、イカはいつでも捕れるエサと思うのか、あまり活性が上がらなかったり、エギを見切る場合もあるようです。粘らずにさっさとエギを回収して、再度中距離に投げる方法もあります。エギを見失ったイカが躍起になることを意図しています。しかし、エギを抜いたらさっさと立ち去られる場合もあります。
エギについてきたイカが少数なら、さっさとエギを回収して別の方向に投げてイカを寄せて、イカが集まることで競争心をあおって活性を上げる方法もあります。

◆アワセの方向
サイトフィッシングでイカがエギを横に抱いて、ドキドキしながら合わせるとエギがスポッとイカから抜けることはあります。写真の場合、どちらの矢印の方向にアワセを入れますか?

オレンジ色の方向にアワセたくなりますが、何故かエギがスポッと抜けます。正解は緑色の矢印、エギのカンナ方向に合わせることです。抱いている場所を支点としてエギが回転し、カンナがイカに突き刺さります。
横抱きの合わせがどうしても失敗する場合、イカがエギを離すまで待つ方法もあります。離したところで再び誘ってください。

サイトフィッシングから学ぶもの

雑誌やDVDでは、サイトフィッシングで勉強したことをブラインドでの釣りに活かすと述べられています。ですが、入門者や初心者にとっては何を活かすのか分からなかったり、何に注意してサイトフィッシングをするべきか分からないことがあります。
管理人の主観ですが、これらについて述べます。

◆見て、試して、イカの反応を学ぶ
サイトフィッシングの特徴の一つは、言うまでもなく「エギとイカが見える状況でテクニック等を試し、駆け引きを見ながらエギングができる」ことです。様々なテクニックや説を検証しながら、イカの反応−何に興味を示し、何に警戒するか−はもちろんですが、さらに、興味を示したときはエギの進行方向に対してどの角度から、どのような動きや間でエギを襲うかも観察する。これがサイトフィッシングから学ぶことの一つだと思います。
・フォールへの反応が良いか、水平移動が良いか。高速のただ巻きではどうか。コンビネーションフォールではどんな反応を示すか。ボトムステイではどうか。
・様々なシャクリを試し、どんな反応をするか。
・逆に、どんな動きをしたらイカがエギから離れていくか。よく、フォール中の不自然な動きは釣れない原因と言われるが、やってみたらどうなるか。
・同様に、シャクった後のラインスラックの取りすぎでエギが引っ張られるのは釣れない原因と言われるが、やってみたらどうなるか。
・エギを変えたらどうなるか。上布や下地を変えたり、アワビシートを付けたり、音が鳴るエギを使ってみたり、匂いのスプレーの効果を試したり。温チャージのエギ王QLiveはどうか。
・激しいシャクリとゆったりとしたシャクリでは、シャクった後、イカがエギを襲うまでの間は違うか。(激しいシャクリはすぐに抱き、ゆったりとしたシャクリでは少し間があるという説もあります。)
・乗せる“間”とはどのようなものか。イカが抱こうとしているタイミングでエギを逃がすことを続けたらどうなるか。(私の経験上、これを続けたら逃げられました)
・スミのあるところにイカを誘導したらどうなるか。
・日の当たる場所から日陰にエギを誘導したらどうなるか。日なたでは抱かない場合は日陰に誘導したら抱きやすいという説に対し、日なたから日陰に誘導するとエギのコントラストが変わるのでイカが逃げるという説がある。
等々、キリがありません。

管理人にはよく理解できていないのですが、「捕食者は死角からエサを襲う」が、エギの操作とフォールのコンビネーションによっては死角が出来やすかったり、死角が出来にくい場合があるという考え方もあり、サイトフィッシングで検証できれば幅が広がると思います。

◆ブラインドの練習−そこにイカがいるから−
サイトフィッシングのもう一つの特徴は、「エギの近くにイカがいることが確認できている」ということです。(ブラインドの)沖のディープにロマンを感じる管理人は、この、見える状況を敢えて見えない状況に持ち込み、ブラインドでの経験を積み重ねることが大好きです。
・目をつむり、感度を磨く。PEから伝わる前アタリや本アタリを取る訓練に集中できる。(前アタリは管理人には分かりません)
・イカが見えない場所までエギを沈めたり、やや遠目に投げ直して、ラインでアタリを取る練習をする。

ラインでアタリを取れるようになると、「釣れた」ではなく「釣った」満足感が増えますし、乗せることが出来なかったイカを乗せることができるようになり釣果もアップしますが、ラインでアタリを取れるようになるためには、通常、数をこなす必要があります。イカがいるかどうか分からない状況では集中力が持続しない場合がありますし、完全なサイトフィッシングになるとラインではなく、イカを見てアタリを取ってしまいます。そこで、このように敢えてブラインドにして、ブラインドでの技能を鍛え、経験を積むことは脱初心者に向けて非常に重要なことだと思います。

釣れない見えイカ

港などで、真っ白なイカが浮いているのを目にすることがあります。白色のイカはやる気がありません。エギを投げて、少しでも黒く変色したら見込みはありますが、全く変色しなければ諦めて他のイカや、見えない場所を攻めてください。
よほどの大物でない限り、やる気のないイカに関わっても時間の無駄です。なお、真っ白いイカをその気にさせるには、相当なテクニックが必要なようです。

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