フォール(応用編)
アクションの応用と同様、フォールにも応用があります。
また、フォールは基本的にはイカを乗せるための動作ですが、アクション同様攻めの動作となり、複数のフォールをコンビネーションで使う場合もあります。
フォールの意図−攻めのフォールと抱かせるフォール−
エギングの基本ではフォール、水平移動、ステイでエギを抱かせると説明しましたが、フォールも使い方によっては攻めのアクションになります。
イカを焦らすことについて説明したときに、フリーフォールの沈下速度についていけないイカは焦れて活性が上がると説明しました。フリーフォールだけではなく、ディープタイプのエギや、サイズが大きく重たいエギを使うことで、攻めのフォールとなります。
このようにして活性を上げたイカを、沈下速度が遅いカーブフォール等で抱かせることを目的としたフォールの使い分けがあります。もちろん、シャロータイプのエギや、サイズが小さく軽いエギも抱かせるフォールとなります。
ただし、抱かせるつもりの沈下速度が遅いフォールでは反応が悪く、攻めのつもりの沈下速度が速いフォールにしか反応しない状況もあるそうです。
コンビネーションのパターン
様々なコンビネーションが考えられますが、フリーフォールから水平移動に移行するなど、急激にラインテンションをかける動作はエギが不自然な動きになるので避けています。
◆フリーフォールからカーブフォール
フリーフォールから次第にラインを張ってカーブフォールに移行します。沈下速度が速い状態から遅くなるので、イカが追い切れなかったエサだったものが捕まえられそうになり、エギに乗せることを狙います。
なお、敢えて意図的な操作をしなくても、シャクった後にラインスラックを巻き取らなければフリーフォールし、ラインスラック分だけエギが沈下したらカーブフォールになります。
◆カーブフォール・水平移動からフリーフォール
カーブフォールまたは水平移動中に、ロッドを腕ごと前に突き出したり、ロッドティップを海側に戻す等に方法により突然テンションを抜いてフリーフォールさせます。
カーブフォールまたは水平移動でのんびりしていたエサが、フリーフォールで突然逃げ出した状態を演出し、反射的にイカがエギを追いかけることを狙います。
◆カーブフォールから水平移動
カーブフォール中にロッドをさびきはじめたり、固定していたロッドを立て始める等により、より強くテンションをかけて水平移動に移行します。
◆ボトムステイからズル引き
ボトムステイから、そのままリールを巻いたりロッドをさびいてズル引きし、またステイさせたりします。
◆コンビネーションフォールのリスク
シンプルなフォールよりも難易度が高くなるコンビネーションフォールですが、難易度が高いから必ず効果的とは限りません。イカの状況によっては、フォールを嫌う状況があったり、水平移動に反応が悪いなど、様々な状況があるようです。サイトフィッシングをしていると実際にフォールに対する反応の善し悪しが分かります。
例えば、フォールに反応が悪いときにカーブフォールから水平移動のコンビネーションをしても、カーブフォールは活性を下げる要素にしかならないように思えます。このような時はむしろ、シンプルな水平移動を確実に、安定して行うことが大切かと思います。
フォールの応用
◆ロングフォール
その名のとおり、長い時間フォールさせることです。例えば、水深6mの場所で底から一気に海面付近までシャクり上げて、さらに底まで沈め続ける状態です。3.5号の標準的なエギなら25秒程度のフォールになります。
◆ロングステイ
長時間、エギを底にステイすることです。ステイは数秒の場合もありますが、15分程度のロングステイもあります。
何もない場所でロングステイをするのではなく、藻と藻の間や、藻の際、ブレイクライン、シモリ付近等、イカがいると思われる場所でのロングステイが効果的と思われます。
◆時間差ステイ、タッチ&ゴー
3秒のステイ→アクション後に着底して5秒ステイ→10秒ステイなど、ステイの時間を変えてみるものです。逆に、短くするパターンも考えられます。
また、着底後、すかさずエギをシャクリ上げて反射的にイカに手を出させることを意図するタッチ&ゴーも一つの方法です。
◆ノジング
エギをその場からほとんど動かさず、頭だけを上下に振る動作です。ロッドの操作は、鋭くテンションをかけたら、すぐにロッドを戻します。
ボトムを徹底して狙い、また、移動距離がほとんどないので同じ場所をネチネチと攻めることが可能です。ボトムでのノジングでは底をたたくようなイメージで操作し、エギが浮き上がらないようにします。
ボトムだけではなく、中層や表層でもノジングをすることがあります。
イカが表層まで追ってきたときに海面でピチャピチャとシェイクさせる方法もあります。
このページのトップへ戻る